【VOWアリーナ・フリー選手用ロッカールーム1】
菊地と後藤が試合の準備中。菊地は前回の敗戦および一方的に決められた王座戦にご立腹の様子。
後藤は黙々とシューズの紐を結ぶ。

菊地「もうっ!あの二人ってば勝手なことばっかり言ってくれちゃってっ!今日はボッコボコにしてやるんだからっ!
   試合形式もそのために考えたし!ね、沙緒里ちゃん!」
後藤「考えたのは私でしょ」
菊地「いいじゃん、パートナーなんだからさ!」
後藤「まったく……」

シューズの紐を結び終えて立ち上がる後藤。軽くジャンプをしてシューズの感触を確かめる。

後藤「よし、と。あんたは準備できた?」
菊地「うん!」
後藤「そう、じゃあ行きましょう」

【場面転換/フリー選手用ロッカールーム2】
変わってこちらは三瓶と名塚。すでに試合の準備は完了し、それぞれウォームアップの最中。
そこへ、バタバタと騒がしい音を立てながら駆け込んでくる影が一つ。

小清水「さんぺーちゃんっ!」
三瓶「……また来た」
小清「あったりまえっ!ぺの晴れ舞台だもん!亜美がついててあげなきゃ!」
三瓶「別にいらん」
小清「もー、照れちゃってカワイイ!抱きしめちゃう!」
三瓶「すなっ!」

抱きついてきた小清水を思いっきり叩く三瓶。しかし小清水はその程度のことなど物ともせずに三瓶を捕獲する。

小清「うふふ〜ん♪ペー♪」
三瓶「……かおりん、助けて」
名塚「なんでー?仲が良いのはいいことだよ」
三瓶「いやいやいや、もうすぐ試合だし」
名塚「んー……じゃあさ、あみっけ、セコンドに着く?」
小清「え、いいのっ!?」
三瓶「ちょ、かおりん!?」
名塚「いいじゃん、今日のルール聞いてるでしょ?セコンドの介入もOKでしょ」
三瓶「なるほど、こんなヤツでもいないよりはマシか……でもなぁ……」

小清「なになに?ぺは亜美になにか不満でもあるの?」
三瓶「不満は色々あるんだが」
名塚「じゃあ、なにか不安でも?」
三瓶「こいつバカだから空気読んで介入なんてことできるのかなーと」
名塚「あー……」
小清「え?あれ?なんでかおりん黙っちゃうの?ちょっとー!あみっけ天然だけどバカじゃないもんっ!」
名塚「あはは、冗談冗談!大丈夫だよー。あみっけには、頭の弱さを補うだけのゆうゆへの愛があるんだから!」
小清「そうだよ!愛してるんだよ、ぺ!」
三瓶「……やっぱバカだ」

【場面転換】

谷山『Welcome to VOW!』
矢野『皆さんこんばんは、VOWへようこそ!実況・解説は私、“いたりやーの”こと矢野了平と』
谷山『谷山“スター”紀章の二人でお送りするゼ!』
矢野『さあ、谷山さん!先日はGHVヘビー、タッグ、ICの各王座戦をお届けしましたが、今夜はハードコア王座戦ですよ!』
谷山『おう!ホントに豪華な一夜だったな!しかし、なんでもアリのハードコアベルトは、
   他のベルトとはちょっと毛色が違うからな!一緒にやっちまうよりは少し間を空けた方がいいだろう!
   それで、今回のルールはどうなってんだ!?』
矢野『はい!今回は、場外カウントなし・NODQトルネードタッグマッチです!』
谷山『へえ、これまた実にハードコアらしいルールだな。たしか挑戦者チームが出した条件はタッグマッチ、
   ただし菊地からフォール・ギブアップを取らなければ王座移動はなし、だったよな?
   ずいぶんと大胆な条件だ。勝つ自信が、いや、確信があるんだな』

204 名前:名無し@イエロー[sage] 投稿日:2007/07/09(月) 04:12:13 ID:X/E+PYy10
矢野『なにせ前回の対決では完勝といっていいような勝ち方でしたからね。
   それに対してチャンピオン・菊地美香選手のパートナー・後藤沙緒里選手が、
   反則裁定・場外カウントなし、選手全員に試合権利の有るトルネードマッチを提案しました!』
谷山『なるほど、これはいい考えだな』
矢野『と、いいますと?』
谷山『まあ、そのうち判る!』
矢野『?そうですか?それでは始めましょう!』

まずはFLOWの『DAYS』が流れて三瓶・名塚組が入場。セコンドには小清水亜美が付いている。
続いて『Believe〜永遠の絆〜』に乗って菊地・後藤組が入場。
菊地と後藤がエプロンに上がると、三瓶・名塚がドロップキックで奇襲攻撃!
菊地・後藤は場外に転落、三瓶・名塚はプランチャで追撃!ここでゴングが打ち鳴らされる。

【GHVハードコア無差別級選手権試合 場外カウントなし・NODQトルネードタッグマッチ 60分一本勝負】
【王者】菊地美香・後藤沙緒里 vs 三瓶由布子・名塚佳織【挑戦者】


三瓶が後藤を、名塚が菊地を捕まえて場外戦を展開。
三瓶は後藤を鉄階段にぶつけてダウンさせると、小清水を呼び込んで二人でストンピングを乱打。
さらにWブレーンバスター、エプロンからのハイジャックパイルドライバーで床に打ち付け、
後藤をグロッキー状態にして名塚の方へ向かう。

矢野『いきなり分断されてしまいましたね』
谷山『これはヤバイな。実質3vs2のハンディキャップマッチだ。
   菊地と後藤は相手にセコンドがついてくるなんて思ってなかったんだろうな』
矢野『しかもそのセコンドは小清水選手。菊地選手にとっては舞-乙HiME興行でしのぎを削ったライバルであり友人ですからね』
谷山『あみすけめ、友情より愛を選んだか』

菊地「ちょっと亜美ちゃん!なんでそっちの味方すんの!?友達でしょー!?」
小清「ゴメンね美香ちゃん。亜美は愛に生きます!」

三瓶と名塚が菊地を小清水に向かってホイップ、小清水はビッグブーツで迎撃!
ダウンした菊地を三人でリングへ戻し、ここでようやくリング上での試合が始まる。
レフェリーは小清水にリングから降りるように指示するが、小清水はNODQを盾に取って知らん顔。
三瓶がニュートラルコーナー最上段に座ると、名塚と小清水がWブレーンバスターの要領で菊地を持ち上げて
三瓶に渡し、三人がかりのスーパーパワーボム!
ここで小清水は素早くリングから降り、三瓶と名塚は勝利を確信して菊地を押さえ込む。

矢野『おおっと、これで決まってしまうのかー!?』
谷山『いや、まだだ!』

3カウント寸前、ギリギリのところで後藤のカットが間に合う!
三瓶・名塚は後藤を再び排除しようと襲い掛かる。
後藤を捕まえてロープへホイップ、カウンターで合体クローズラインを狙うが、後藤はそれを断ち切って反対側のロープへ。
振り返った三瓶と名塚をまとめて『Lip-trip(ジャンピングネックブリーカー)』で薙ぎ倒す!
三瓶・名塚は後頭部を強かに打ちつけてダウン。これを見て小清水が再びリングイン。

小清「亜美のぺーになんてことすんだっ!くらえ〜っ!」

小清水は勢い良く走り込んで、後藤へ『アミスケボンバー(大ちゃんボンバー)』!
しかし後藤はそれを屈んで回避。するとそこにはレフェリーが!『アミスケボンバー』はレフェリーに誤爆!
レフェリーは失神、すぐさま別のレフェリーがリングイン。そして小清水に退場を命令。小清水は必死に抗議する。

小清「えー!?なんで!?亜美悪いことしてないよ!ペーを助けようとしただけだもん!」

矢野『あー、これは止した方がいいですね。ノーコンテストになりますよ』
谷山『そこまで頭が回ればいいんだけどなぁ』

抗議に集中していてガラ空きの小清水の背後に後藤が組み付き、ジャーマンでぶっこ抜く!
急角度でマットに叩き付けられ、小清水はダウン。後藤は小清水を場外へ蹴り落とす。
リング下に落とされた小清水はセキュリティに捕まり、引きずられて退場処分。
しかし、その間に三瓶と名塚が復活する。

小清「いやーっ!さんぺーちゃーんっ!」
三瓶「ちっ、役立たず!」
名塚「やっぱズルしちゃダメだねー」

二人は同時にガットショットを決めて後藤の動きを止め、
三瓶は後ろからエンズイギリ、名塚は前からクローズラインでサンドイッチ攻撃!
膝から崩れ落ちる後藤を無理やり引き起こしてロープへホイップ。そして3Dの体勢へ!

矢野『あーっ!出ますよ、必殺のツープラトンが!』
谷山『さぁて、そう簡単にいくかな?』

名塚の背後で構える三瓶。しかしその背後から、蘇生した菊地がエルボーで襲い掛かる!
そちらに気を取られた名塚に、後藤はクローズラインをブチ込んで形勢逆転。そのままそれぞれ一対一の展開にもつれ込んでいく。

菊地は三瓶を場外に連行。三瓶を鉄階段にぶつけてダウンさせると、リング下から何かを取り出す。
取り出したのは十手の形をした武器。試合開始前にあらかじめ凶器を隠しておいたようだ。

菊地「これはディースティック。S.P.Dの女性捜査官に支給されるディーアームズだよ!」

菊地は小さい子への解説を交えながら三瓶を殴打。先端でグリグリと三瓶の額をえぐり、流血させる。

谷山『解説はありがたいだが、血が出たり凶器使ってたりしたら小さい子には見せられないんじゃないか?』
矢野『いえいえ、VOWはそういったものを見せないことで子供たちを守るのではなく、
   ちゃんと痛みを伝えることで、他人の痛みが判る子供に成長してもらおうという方針です』

一方、リング上では名塚と後藤がチョップ合戦を展開。
名塚のパワフルな逆水平に対して、後藤は切れ味鋭いナイフエッジチョップで対抗。
しかし名塚は、右の逆水平から間髪いれずに左のパンチで後藤の側頭部を一撃!
ふらついた後藤を正面のロープに振ると、自分はサイドのロープへ飛び、
リバウンドしてきた後藤の横から、強烈無比なパウンスをブチかます!
後藤は吹っ飛んで場外転落、名塚はそれを見届けて三瓶の方へ向かう。

場外の方では、三瓶を流血させた菊地が押す展開に。
三瓶を入場ランプ近くまで連行すると、今度は懐からディーワッパー──要するに手錠を取り出し、
入場ランプの鉄柱に三瓶を括りつけようとする。三瓶は必死で抵抗する。

三瓶「ちょ、ちょっと!それが戦隊ヒーローのすることなのっ!?」
菊地「うるさいっ!あんただって亜美ちゃん使ったじゃない!勝てば官軍だって、ばっちゃが言ってた!
   そう思うでしょ、プリキュアさん!」
三瓶「……そうだ、ねっ!」

三瓶は菊地の鼻っ柱にヘッドバット!菊地が一瞬ひるんだ隙に、手錠を奪い取る。

菊地「このっ!返せっ!」

菊地は十手を振りかざして襲い掛かる。しかし三瓶は、手錠の鎖の部分で十手を絡め取り、手錠もろとも客席へ放り投げる!

菊地「あ〜っ!?」
三瓶「これで形勢逆転!」

三瓶は一瞬気がそれた菊地に対して、ガットショットからフロアへのDDT!そこへ名塚が合流、二人で菊地をリングへ引きずり戻す。
二人掛かりで菊地をカバーするが、菊地はカウント2で返す。
三瓶と名塚は立ち上がってアイコンタクト。名塚が菊地を引き起こしてロープへホイップ、3Dの体勢に入る!
しかしここで蘇生した後藤がリングイン、猛ダッシュからのフォアアームズで名塚を吹っ飛ばし、
ロープから返ってきた菊地を高々と宙へ放り投げる!

菊地「ウメコ爆弾キーックっ!」

菊地はそのまま高々度からのドロップキック!顔面に喰らった三瓶はトップロープを越えて場外に転落。

矢野『ああっと、チーム3Dの必殺技が二度に渡って阻止されてしまいました!』
谷山『トルネードマッチを選んだ効果が出てるな』
矢野『と、いいますと?』
谷山『菊地と後藤じゃ、連係・合体で三瓶と名塚に勝つのは絶対に無理だ。だったらはじめからそんなものは考えなければいい』
矢野『はぁ〜、なるほど。それで両者に試合権利のあるトルネードマッチというわけですか』
谷山『そうだ。タッチワークがないってだけでも、普通のタッグマッチとはかなり違う。タッグ屋相手には効果的だろう。
   なんせ、向こうのペースに巻き込まれなくてすむからな。
   そして一番重要なのは、3Dを決めさせないこと。前回はアレを喰らった時点で負けたようなもんだったからな』
矢野『なるほどなるほど、コーナーに控える等の制約がなければ、どこからでもカットに入れると』
谷山『そういうことだ!』

菊地と後藤は名塚をコーナーへホイップして対角線のコーナーへ下がる。
まずは菊地がダッシュからのジャンピングエルボー、続いて後藤がフォアアームズで串刺し攻撃。
前のめりに倒れる名塚を後藤が捕まえると、菊地は再び対角線のコーナーへ。
後藤が名塚をホイップするのと同時にダッシュ、イナズマレッグラリアットで名塚の喉元を打ち抜く!
ダウンした名塚を後藤が引き起こすと、菊地はニュートラルコーナーへ。
後藤はパワーボムの体勢に名塚を捕えると、一気に引っこ抜いて、猛烈なスピードでマットに叩き付ける!
強烈すぎる投げっぱなしワイルドボムで名塚は半失神状態。そこへ菊地が『マイスター☆フロッグスプラッシュ』で追い撃ち!
菊地の上に後藤が覆いかぶさり、二人掛かりでフォール。しかし、3カウント寸前で三瓶のカットが間に合う!

菊地は三瓶を排除しようと襲い掛かるが、三瓶はかわしてガットショット。菊地をフロントネックロックに捕えると、
後藤を蹴り上げて勢いをつけ、スイングDDTでマットに突き刺す!
後藤は、立ち上がった三瓶にクローズラインを打ち込むが、三瓶は潜り抜けるようにして回避しながらバックを取る。
しかし、後藤は素早くクラッチを切って三瓶の背後を取り返し、高角度のジャーマンスープレックス!
そのままクラッチを離さず三連発で叩き付ける!

後藤はユラリと立ち上がると、リング上を見渡す。立っているのは、レフェリーを除くと自分一人。
後藤は思いっきり力を込めて首を掻っ切るポーズ!そしてコーナー最上段へ!
リング中央よりも、さらに向こうでダウンしている三瓶に狙いを定めて、超長距離のダイビングヘッドバットを敢行!
見事にヒットするが、仕掛けた後藤もダメージが大きく、額を押さえて悶絶。
それでもカバーにいくが、カウント2.9で名塚がなんとかカット。しかしその名塚も立ち上がれず、四者ダウン。
客席からは『Holy shit!』の大合唱が起こる。


先に立ち上がったのは菊地。ダメージの深い三瓶を引き起こして『舞乙式エクスプロイダー』の体勢に入る。
三瓶は、体が浮いた瞬間にインサイドクレイドルで切り返すが、カウントは2。
菊地と三瓶はほぼ同時に立ち上がる。菊地が左右のパンチを放っていくが、三瓶はそれを避けて強烈な張り手を一発!
ふらついた菊地をフィッシャーマンの体勢に捕え、キークラッシャーで叩き付ける!
そのままフォールするが、これは後藤がカット。その後藤の背後から名塚が襲い掛かる。
後頭部にエルボーをブチ込んで、後藤をタイガースープレックスの体勢に捕えると、三瓶が後藤の顔面へトラースキック!
名塚は間髪いれずにタイガースープレックスで放り投げる!後藤は後頭部からマットに投げ落とされてダウン。
さらに名塚は後藤を引き起こして、今度はタイガードライバーの体勢。
一気に持ち上げて、タイガーボムで叩き付ける!するとそこはコーナーの前。コーナー最上段には三瓶が!

三瓶「アーイッ!キャーン!フラァーイッ!」

スーパーフライで後藤を圧殺!名塚は後藤を場外へ落とし、自分も場外に下りる。そしてリング下からテーブルを取り出す!
場内は大『We want table!』チャント。名塚はテーブルをリング内に入れて、自分もリングイン。
リング中央にテーブルを設置すると、菊地を引き起こしてロープへホイップ!三度3Dの体勢へ!

矢野『さぁ、三度目の正直!これが決まれば勝敗も決するでしょう!』
谷山『うぁぁぁぁぁっ!万事休すか!』

菊地はロープでリバウンド。しかしその瞬間、何者かに両足をつかまれ前のめりに倒れる。
菊地の足を掴んだのは……後藤!

谷山『と……!』
矢野『止めたぁぁぁ!三度目も阻止しましたっ!』

後藤は素早くリングイン、向かってくる名塚と三瓶を前腕で殴り飛ばす!
しかし、その足元はもうフラフラ。三瓶と名塚はそれを見逃さず、前後からトラースキックとブートで挟み撃ち!
名塚は抱え式バックドロップの形で後藤を担ぎ上げ、三瓶は助走距離を取る。
合体技を狙ってダッシュするが、その横から菊地がランニングエルボーで三瓶を薙ぎ倒す!

後藤はその隙に名塚を首投げで投げて脱出。ふらつきながらもなんとか立ち上がる。
名塚はすぐに体勢を立て直して、後藤に向かってダッシュ。
ショルダーブロックで突撃するが、名塚の方を向いた後藤の眼は死んではいない!

名塚「!やばっ……!」

後藤は流れるような動作でカウンターの『Lip-trip』!
後藤と名塚の身体がマットに対して水平に宙に浮き、次の瞬間、名塚の後頭部がマットに叩き付けられる!

一方、菊地は三瓶を引き起こして『舞乙式エクスプロイダー』の構え。
しかし三瓶は菊地の後頭部にエルボーを連打。怯んだ菊地を突き放してエルボーを打ち込む。
菊地はそれをかわして三瓶の背後へまわりジャーマンを狙うが、三瓶は足を絡めて必死に堪える。
そこへ後藤がフラフラと近づき、菊地の背後に回って腰をクラッチする。

菊地「え?ちょっと、沙緒里ちゃん!?」
後藤「……我慢しなさい……!」

後藤は三瓶と菊地をまとめてジャーマンで放り投げる!
二人の落下地点には、先ほど名塚が設置したテーブルが!三瓶と菊地は脳天から落下してテーブルクラッシュ!

ユラリと立ち上がった後藤は、たっぷりとタメを作って、再び首を掻っ切るポーズ!
三瓶を引き起こしてダブルアームの体勢に捕えると、一気に持ち上げて『G.G.F(FFF)』!
そしてダメ押しのクリップラー・クロスフェイス!三瓶に最早返す力はなく、レフェリーが試合を止める。

【王者】菊地美香・○後藤沙緒里(40分00秒 クリップラー・クロスフェイス→レフェリーストップ)三瓶由布子●・名塚佳織【挑戦者】
 ※菊地美香が初防衛に成功

矢野『決まったぁーっ!30分を越える大熱戦となりました今回のハードコア王座戦!制したのは、王者チームでした!』
谷山『いやー、どっちもよくやったよ!すげぇタフマッチだったな!』

三瓶と名塚は、小清水に肩を借りて退場。

小清「ごめんね、ぺー……。亜美、役立たずで……」
三瓶「……いいよ、始めから当てにしてなかったし。その……気にすんな」
小清「……やっぱり、ぺはツンデレだね」
三瓶「違う」
名塚「ははは……はぁ、疲れた」

一方リング上では、菊地と後藤が大の字。

菊地「沙緒里ちゃん、私まで投げるなんてひどいよぉ……でも、ありがとー……」
後藤「……あんたね、もう少し働きなさいよ。私ばっかり痛い思いしてるじゃない……」
菊地「まぁまぁ、役割分担ってことで」
後藤「キツイ攻撃に耐えたのも私、勝負を決めたのも私よ」
菊地「んー……じゃあ、こうしよう!」

菊地は立ち上がってハードコアのベルトを手にする。後藤も何事かと起き上がる。
菊地はベルトを輪にすると、左腕に通して後藤に差し出す。

菊地「沙緒里ちゃんは右腕を通してね」
後藤「?なんのおまじない?」

後藤もとりあえず言われた通りに右腕を通し、ベルトは二人の腕に巻かれた状態になる。

菊地「今日からこのベルトはタッグのベルト!」
後藤「はぁ?なに言ってんの?」
菊地「ハードコアはなんでもあり、なんでしょ?二人で獲って、二人で守ったから、今日からこれはタッグのベルト!」
後藤「なんでもありって言ったって、やりすぎでしょ?
   ……でも、あんた一人に持たせといたらすぐ獲られちゃいそうだし、しばらく付き合ってあげるわ」
菊地「沙緒里ちゃんは素直じゃないなぁ♪」
後藤「うるさいっ!」

※第12代王者の意向により、GHVハードコア王座はタッグのベルトに変更。
 それに伴い、第12代王者は 菊地美香・後藤沙緒里 とする。
 なお、ハードコア王座に関係したルールはそのまま適用。
 リング以外の場所でも、王者二名の内、どちらかからフォール・ギブアップを奪えばタイトル移動。

【番組終了】

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